お客様の声

2024年3月ー第209回目

皆さん、こんにちは。

おいしいものが大好きな、土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の竹村です。

あなたは【おいしいものをさらにおいしくして食べたい!】

と思いませんか?

このメルマガは、日本の旬の本当においしいものをご紹介し、

さらに一層おいしくして楽しむ秘訣も併せて、

月1回程度のペースでお届けいたしております。

 

 

今年の高知の春は、寒い日が続いたかと思えば突然暖かくなったりと、

寒暖差が激しく、桜の木も迷っていたようです。

しかし結局、高知市は3月23日に開花宣言があり、

全国で一番乗りだったとのこと。

そして、桜の名所で名高い佐川町の桜は、若干高知市内より遅いのですが、

3月26日には昼間の気温がいきなり20度を超えたため、

一気に咲きはじめたようです。

そして、こんな春めく季節には、

春を感じられる旬の食材をいただきたいもの。

そこで今回は、旬の名残りにはなりますが、

「土佐文旦」を使った、春らしさを感じられる、

「土佐文旦と新タマネギのサラダ」をご紹介させていただきましょう。

 

 

文旦は、蜜柑科ミカン属ブンタン類で、

元々の原産地は中国や台湾と言われ、

江戸時代に日本に伝わったと言われているのだそうです。

そして土佐文旦は、日本に40種類ほどある文旦の中でも、

爽やかな香りの高さと食味の良さは、

他より数段上と言われているのだとか。

1個400g~600gと大きな果実が特徴の土佐文旦は、

昭和4年に開設された高知県農事試験場の玄関に1本だけ植えられていた

「法元文旦」の原木が始まりで、

高知県で栽培されている文旦はすべて、

この木からスタートしているのだそうです。

また、土佐文旦にも種類があります。

まず9月頃から収穫が始まり10月~11月が旬になるのが「水晶文旦」で、

こちらは土佐文旦を片親とした交配種で、ハウス栽培され、

濃厚な甘さと果汁の多さが特徴。

続いて、10月頃から収穫が始まって11月~12月頃が旬になるのが

「ハウス文旦」で、露地物と比べて糖度が高く、皮が薄いのが特徴。

そして12月~1月に収穫され、1~2ヶ月ほど追熟させ、

1月~3月頃に旬となるのが、今回取り上げる「土佐文旦」で、

自然のまま露地栽培されているものをこう呼ぶのだそうです。

露地物の「土佐文旦」は皮が厚めで、

果肉がしっかりしまってプリプリの食感で、

糖度は低めですが独特の爽やかな酸味と

ホロ苦さとナチュラルな甘みが特徴。

その他の柑橘類では体験できない食感と味わいは、クセになるとかで、

12月頃から3月にかけては、

毎日のように土佐文旦を食べるというファンの方も少なくないようです。

 

 

そんな土佐文旦の栄養価と効能は、

まずやはりビタミンCが豊富ですから、風邪の予防に効果的。

またクエン酸も豊富で、体内の酸性物質を減少させる効果や

疲労回復と血をきれいにする働きがあるのだそう。

さらにビタミンEも豊富ですから、

さまざまな生活習慣病の予防や皮膚の老化防止効果もあり、

美容にもいいのだとか。

さらにさらに、カリウムなどのミネラルも豊富で、

血圧を正常に保つ効果や心筋梗塞予防効果もあるのだそう。

その上、ギャバも含まれ、

これにはストレスを抑える効果やリラックス効果があり、

肥満防止や高血圧予防にも効果があるのだとか。

このように文旦は、驚くほど栄養成分が豊富な果物なのです!

ちなみに文旦のじょうのう膜(小袋の薄皮)は普通は食べませんが、

これにはペクチンが多く含まれていて、整腸作用があり、

便秘や腹くだしなどに効果があるのだそうです。

つまりお腹の調子がよくない時には、

文旦をじょうのう膜ごと食べれば効果があるということなんですね。

また、分厚い文旦の果皮には、

オーラプテンという成分が大変豊富らしいのですが、

これには皮膚ガンなどの発ガンを制御する働きなどがあるのだとか。

文旦の皮は、砂糖と一緒に煮てマーマレードにしたりすると

おいしくいただけるそうで、皮にも栄養価がある訳ですから、

無駄にしないで使いきりたいものですね。

また文旦の皮は、香りがすごく爽やかですから、

お風呂に入れても気持ちよさそうです。

さらに、文旦の皮を何度かゆでこぼし、アクと苦みを抜き、

シロップで煮てグラニュー糖をまぶしたり、

乾かしてからチョココーティングしてピールチョコにすると、

とてもおいしいスウィーツになるのだそうです!

 

 

ところで、私も含め男性陣は、

あまり果物を食べない方が少なくないのではないでしょうか。

特に文旦などの柑橘類は、剥くのが面倒とか、腹の足しにならないとか、

オカズや酒の肴にならないとかの理由で、

滅多に食べないという方も少なくないようです。

そこで今回は、土佐文旦を男性も女性も悦ぶ、見事な酒の肴に変身させる、

「土佐文旦と新タマネギのサラダ」をご紹介させていただきましょう。

 

 

作り方はいたって簡単です。

まずは土佐文旦の皮剥きですが、手で剥くのは大変ですし、

包丁を使うのも面倒だという方にお薦めなのが、

専用の皮剥き器「むっきーちゃん」です。

これを使えば、かなり簡単に分厚い皮を剥けますし、

じょうのう膜にもこの「むっきーちゃん」で切れ目を入れれば、

簡単に実だけを取り出すことができるという優れ物なのです。

今回は、文旦の外側の皮を器にしたいので、「むっきーちゃん」を使って、

「赤道剥き」(赤道の位置で横に真っ2つに皮だけを切る)にしました。

この「赤道剥き」という言葉は、

私の同級生のマンボこと、松田雅子さんの著書、

「文旦好きがこうじて」を参考にさせていただきました。

さて調理に戻って……

文旦の外の皮を剥いたら、今度は身の一房一房を、

これまた「むっきーちゃん」を使って、剥いておきます。

次に新タマネギは薄くスライスしておき、

レタスは洗って水気をきり、手でちぎっておきます。

続いてドレッシングづくりです。

米酢とオリーブオイルとマヨネーズを、

お好みですがだいたい同量ずつを混ぜ合わせ、

さらにハチミツ、塩、胡椒、乾燥バジルを、

少量加えて混ぜ合わせ、味をととのえます。

あとは、文旦、新タマネギ、レタスをザッと合わせ、

ドレッシングをかけて混ぜ合わせ、

お皿に乗せた文旦の皮の器に盛り付けたら、もう完成です。

文旦の皮剥き以外は、本当に簡単すぎるくらい簡単ですね。

 

 

そしてさらに、この料理のおいしさを倍増させるには……そうです!

今が旬の日本酒を合わせて楽しむことです!

今回合わせる今が旬の日本酒は……

「司牡丹・生鮮酒〈春〉土州霞酒(どしゅうかすみざけ)」(薄にごり純米酒)!

しぼりたての純米酒に、春霞のように純米大吟醸のオリを薄くからめ、

アルコール分低めの14度台に仕上げた、春限定の逸品です。

フルーティな上立ち香と華やかでフレッシュな含み香を持ち、

ソフトでやらわかな薄にごりの味わいと、後口の爽やかなキレの良さは、

これぞ辛口の薄にごりならではのおいしさです。

 

 

ではまず、「土佐文旦と新タマネギのサラダ」を一口……。

うん、これは予想以上においしいです!

ちなみに土佐文旦のおいしさは、

その独特のほのかな酸味と苦味と渋味に

かすかな甘味が加わった絶妙なバランスの良さと、

さらに爽やかな香りと独特のプリプリした食感にあります。

そこに新タマネギのナチュラルな甘味と、

このドレッシングのうま味と塩味が加われば、

酸味・苦味・渋味・甘味・塩味・うま味という、

あらゆる味わいの構成成分が絶妙のバランスでそこに存在することになり、

さらに乾燥バジルの独特の風味が見事なアクセントとなって加わり、

そのおいしさは、酒の肴としてもまさに絶品!

しかも、新タマネギのシャキシャキした食感と文旦のプリプリした食感と、

ドレッシングのトロッと食感が一体になれば、

独特の何とも言えない、心地良い食感になるのです。

 

 

さらにそこに、「土州霞酒」をキュッと……。

これはうまいっ!まさにおいしさ倍増!バッチリの相性です!

このお酒のフレッシュ、フルーティーな含み香と、

薄にごりのやわらかなうま味とほのかな苦味は、

実は文旦の風味とかなり似ています。

しかも、このドレッシングのトロッと食感と薄にごり酒のフワトロ感も、

結構似ています。

似たもの同士は相性が良いというのは鉄則ですから、

これが合わないはずはありません。

つまり、このお酒とこの料理の持つ様々な風味が、

1+1が2ではなく、3にも4にも感じられるほど、

口中いっぱいに膨らんで、体の奥まで沁みわたり、

後口は心地良いほど爽やかにサラリとキレて、

ドレッシングのうま味や塩分などをキレイに洗い流してくれるのです。

これは、交互にやればいくらでもイケて、止まらなくなる、

クセになってしまいそうな、

大変危険な酒と肴の最強タッグの誕生といえるでしょう!

……ということで今夜は、この酒と肴の「最強タッグ」をいただき、

残った文旦の皮は浴槽に浮かべ、

文旦湯にゆっくり入ってあたたまり、

自分をチョッピリねぎらってあげるというのはいかがでしょうか?

 

 

春夏秋冬、山川海、四季折々のおいしい旬の食材に恵まれた日本。

それら旬の食材を、より一層おいしくしていただきましょう。

そしてそのために、日本酒を上手に活用しましょう。

そんな食生活こそが、あなたの人生を健康で楽しくし、

10倍豊かなものに変えてくれることでしょう。

 

 

■「司牡丹・生鮮酒<春>土州霞酒」(薄にごり純米酒)は、コチラをクリック!

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