皆さん、こんにちわ。
おいしいものが大好きな、土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の竹村です。
あなたは【おいしいものをさらにおいしくして食べたい!】
と思いませんか?
このメルマガは、日本の旬の本当においしいものをご紹介し、
さらに一層おいしくして楽しむ秘訣も併せて、
月1回程度のペースでお届けいたしております。
さて、10月も終盤となり、いよいよ秋も深まってきましたが、
今頃になって連続での台風襲来。
被害を受けられた方々には、心からお見舞い申し上げます。
さて、秋本番のこの時期、今回取り上げる土佐の旬の食材は、
9年ぶりに取り上げる「新高梨(にいたかなし)」を使い、
「新高梨の黒胡麻和え」にさせていただきます。
9年前は、「新高梨の生ハム巻き」を取り上げましたが、
今回の「黒胡麻和え」も、酒のサカナにオススメなんです!
では早速、新高梨についてご紹介させていただきましょう。
新高梨は、その名の通り、
新潟県の梨と高知県の梨をかけあわせてつくられたと言われています。
もう少し詳しく名前の由来を言うと、
新潟県の「天ノ川」という梨と、
高知県の「今村秋」という梨の交配によって、
昭和初期に生まれた品種ということになっています。
ところが、その生みの親である菊池秋雄先生の本には、
「高知県には今村秋系統の品種が多く、
新潟県の天ノ川は高知県から移入されたものであるが、
今は高知県にこれに類するものがなく、新潟県を原産地とした。」
と書かれているらしいのです。
つまり新高梨は、もと高知県の梨と高知県の梨を
交配させて誕生したということ。
これは高知県の人にも意外に知られていない、ウンチク情報ですよ。
そんな新高梨ですが、まさに今頃が旬の最盛期です。
栽培地はやはり高知県が中心。
味わいは栽培地によって大きく違うと言われ、
高知市朝倉針木(はりぎ)産が最高であると言われています。
外観はとても大きく、1個が500gを超えるのは当たり前、
1kgを超えるズッシリ重いものまであります。
お値段の方もなかなかの高級果物。
安いもので1個500円程度で、なんと3000円を超えるものまであります。
そんな新高梨ですが、大きいからといって決して大味ではなく、
まず気品ある豊かな香りが特徴です。
そしてシャキッとした食感とあふれるジュース、繊細で爽やかな味わいは、
まさに梨の王者と呼ばれるにふさわしいおいしさ!
一度このおいしさを味わえば、確かにお値段が高額なのも、
ご理解いただけることでしょう。
さらに梨には、食物繊維、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、
カルシウム、カリウム、アスパラギン酸、ソルビトール、
などが含まれています。
梨の成分は水分が90%ですから、ソルビトールと合わせて、
風邪をひいた時などの水分補給や解熱や咳止めに効果があります。
また、カリウムには血圧安定効果が、
アスパラギン酸には疲労回復の効果が期待できます。
さらに二日酔いの時などにも効果があるようですから、
お酒好きの人には嬉しい果物だといえるでしょう。
では、早速「新高梨の黒胡麻和え」を作ってみましょう。
まずは新高梨の皮をむき、切り分け、塩水につけておきます。
次に、擂り鉢で擂った黒胡麻と味醂を、同量くらい混ぜ合わせ、
これと水気を切った新高梨を和えます。
器に盛って、早くも完成です。
これは簡単で、失敗のしようがないですね!
ちょっとツマミ食い・・・パクリ・・・
シャクシャク・・・お、これは旨い!
豊かな梨の風味とほのかな塩分、
黒胡麻の芳ばしさと味醂の甘みが、絶妙です!
確かにコレなら日本酒のツマミにイケるでしょう。
・・・と、いうことで、この「新高梨の黒胡麻和え」のおいしさを
さらに倍増させていただくには・・・
旬の日本酒を合わせていただくこと!ですよね。
実は新高梨の香り成分には、
日本酒の吟醸酒の香りに似た成分がありますから、
香りが華やかで、かつ味わいが爽やかなタイプの吟醸酒と合わせれば、
特にバッチリ合うんです。
ですから今回は、今が旬の「司牡丹・秋出し吟醸」(吟醸酒)
を合わせていただいてみましょう。
このお酒は、毎年1本だけしか仕込まない本醸造吟醸酒を、
搾ってすぐに1回だけ火入れ(加熱殺菌)して瓶詰めし、
マイナス5度以下の低温冷蔵庫にて
約9ヶ月ほど瓶囲いで貯蔵熟成させたもの。
低温熟成ならではのフレッシュな吟醸香と
角が取れてまろやかに熟成した爽やかな旨みが、
口中で見事なバランスで膨らみます!
では早速、「新高梨の黒胡麻和え」を一口いただき・・・シャクシャク
・・・続いて15度程度に冷やした「秋出し吟醸」を、
グラスに注いでキュッと・・・。
これは本当にバッチリで、すごくおいしい組み合わせですっ!
意外かもしれませんが、果物も日本酒のツマミになるんです。
ところで、このお料理とお酒ですが、香りも似ていますが、
味わいも似ているように感じます。
実は日本酒の香りには、グラスから立ち上がる「上立ち香」と、
口に含んだ際に鼻の奥で感じる「含み香」というのがあります。
「秋出し吟醸」は、「上立ち香」より「含み香」が高く華やかですので、
その香りが味わいに影響を与えるのです。
一方「新高梨」も、そのままでは香りは低いですが、
噛み砕かれた口の中で高い芳香を放ちますから、「含み香」と同じです。
しかも、「秋出し吟醸」と「新高梨」は、香りの成分が似ていますから、
味わいも似ているように感じたという訳です。
さらに、「新高梨」の爽やかでジューシーでキメ細やかな味わいが、
これまた「秋出し吟醸」と近い味わいですし、
さらにさらに、このお料理に使った味醂の、
「新高梨」の水分で薄まった甘みが、
これまた「秋出し吟醸」のほのかな甘みに似ているのです。
これらの共通点が口中で見事に融合する上に、
ほのかな塩分と黒胡麻の芳ばしさが、
ツマミらしさを見事に演出してくれますから、
相性バッチリの組み合わせになるという訳なんですね。
春夏秋冬、山川海、四季折々のおいしい旬の食材に恵まれた日本。
それら旬の食材を、より一層おいしくしていただきましょう。
そしてそのために、日本酒を上手に活用しましょう。
そんな食生活こそが、あなたの人生を健康で楽しくし、
10倍豊かなものに変えてくれることでしょう。
■ メルマガ「日本の旬を10倍楽しむ秘訣!」 司牡丹酒造(株)発行
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