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メルマガ
「日本の旬を10倍楽しむ秘訣!」
2012年12月 : 第74回目




皆さん、こんにちは。
おいしいものが大好きな、土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の竹村です。
あなたは【おいしいものをさらにおいしくして食べたい!】
と思いませんか?
このメルマガは、日本の旬の本当においしいものをご紹介し、
さらに一層おいしくして楽しむ秘訣も併せて、
月1回程度のペースでお届けいたしております。

さて、冬至もクリスマスも過ぎ、
いよいよ平成24年の年の瀬も押し迫ってまいりました。
今年の年末は全国的に寒い冬となり、雪も多いよう。
南国土佐の高知も例外ではなく、気温がマイナスになったり、
雪化粧をほどこす地域も少なくありません。
そんな時期には、やはり鍋料理で温まるしかないでしょう!
そこで今回は今が旬真っ盛りの、
寒ブリの「ブリしゃぶ」をご紹介させていただきます。

ちなみに寒ブリといえば、富山の「氷見の寒ブリ」が有名ですが、
既にブランド化しており、
なかなか手が届かない超高級品になっているのが難点。
そこでお薦めしたいのが、高知県宿毛市沖の島の寒ブリです。
「南国土佐で寒ブリ?」と、
驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、
これが「氷見の寒ブリ」に負けず劣らず絶品でして、
しかも最近マスコミに注目されはじめたばかりなので、
そのおいしさからすると、まだまだ比較的安価で手に入ります。
もっとも12月から1月上旬にかけては、
全国的に高値になりますから、
できるだけ安価に入手されたい方は、
この期間は避けた方が無難かもしれませんが。

さて、四国最南端の離島宿毛市沖の島は、
海と山以外何もないような絶海の孤島です。
そして沖の島周辺海域は、
太平洋からの黒潮、瀬戸内の海流、
海底1万mからの昇潮、宿毛湾に流れ込む10以上の清流、
沖の島からの湧水等の全てが交わるという、
実は奇跡と言えるほど豊饒な海域であり、
1,000種類以上とも言われる魚種の豊富さは日本一と言われ、
日本が世界に誇るダイビングスポットでもあります。

そんな豊かな海で、地元漁師が丁寧に一本一本釣り上げた天然寒ブリは、
上品でコクのある脂が和牛のサシのように入った極上の身を持ち、
口に含むと、血合いの部分まで臭みが一切なく、
ブリ本来の風味が鼻に抜けていきます。
そして、キュッと締まった身の見事な食感は、
明らかに養殖物とは一線を画し、
さらに後口は、ナチュラルな脂の風味と
トロケルような旨みが全身に沁み渡っていく感覚です!

最近テレビ番組「満天☆青空レストラン」など、
様々なグルメ番組にも度々取り上げられ、
絶賛されてはじめている、沖の島の一本釣り天然寒ブリ。
まだブランド化途上の「今が買い!」と言えます!
興味を惹かれた方は、以下のサイトをご覧ください。
「株式会社沖の島水産」(http://www.okinoshima.co.jp/

さて続いては、ブリの栄養価や効能などについて、
ご紹介させていただきましょう。
ブリは、青背の魚の中でもトップクラスの栄養を誇り、
良質なタンパク質と脂質を豊富に含んでいます。
また、特にDHA(ドコサヘキサエン酸)と
EPA(エイコサペンタエン酸)が多く含まれており、
これらの脂肪酸は学習・記憶能力の向上に加え、
動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞・糖尿病など
生活習慣病の予防効果があると言われています。
またブリには、糖分やコレステロールの代謝を促進する
ビタミンB1、B2、ナイアシン、
歯や骨のもととなり骨粗鬆症を防ぐカルシウムの吸収を促す、
ビタミンDも豊富です。

さらに、コレステロールの代謝促進や肝臓強化に優れた効果を発揮する
タウリンも豊富で、その栄養価は動物のレバーにも匹敵するほど。
中でも血合部分には、通常部分の3倍もの量が含まれているのだとか。
その上、POA(パルミトオレイン酸)も豊富で、
これは脳の血管に栄養を補い、
血管壁を丈夫にする働きがあるとされる成分なのだそうです。

ちなみに市場に周年出回っているものは、ほとんどが養殖物で、
こちらは一般的に「ハマチ」と呼ばれているようです。
養殖物と天然物では、脂質含有量などの成分に相違があるようで、
養殖物の方が脂質が多く嫌な脂っぽさが残るそうですから、
脂の量だけで判断しない方が良さそうです。

そしてブリと言えば、成長していくにつれて呼び名が変わる、
「出世魚」の代表格。
地域によって呼び名に多少の違いがありますが、一般的には、
ワカシ、イナダ、ワラサ(ハマチ)、ブリ・・・という具合。
高知には昔から、正月に大物を食べると縁起が良いとして、
鯨を食べるという風習が残っていますが、
この時期のブリは15キロを超える大物もあり、
何より「出世魚」ですから、「ブリ」と名が付けば、
それは出世を果たした「大物」と言えるはず。
つまりブリは、おめでたい年末年始に、
ピッタリの縁起が良い魚であるとも言えるでしょう。
この時期は価格が高めなのが玉にキズですが、
それなりの価値はあるかも知れませんね。

さて今回は、そんなブリの中でも絶品の沖の島の寒ブリを
「ブリしゃぶ」にしていただくわけですが、
ブリと最高に相性が良いのは、やはり大根。
そこで、大根おろしをタップリ使った、
「牡丹雪鍋」の「ブリしゃぶ」にしてみましょう。
ちなみに今年の1月のメルマガの「第63回」にて、
高知の伝統野菜である「入河内(にゅうがうち)大根」
を取り上げた際、
それをすりおろしたタップリの大根おろしを鍋に入れて雪に見立て、
司牡丹の日本酒とダシを加え、
「牡丹雪鍋」と名づけて、豚肉のしゃぶしゃぶをご紹介しました。
そして今回も同様の「牡丹雪鍋」ですが、
大本命の「ブリしゃぶ」での登場というわけです。
ちなみに「入河内大根」についてや、
大根の栄養価や効能につきましては、
この「第63回」のメルマガのバックナンバーをご参照ください。

では「牡丹雪鍋」の作り方ですが、
まず大根をすりおろし、大根おろしを大量に作ります。
続いて、この大量の大根おろしを鍋にドカンと投入し、
あとは司牡丹の日本酒とダシと、白醤油を少量加え、
トロミを少しつけるために白米を10粒ほど加えて煮立てれば、
鍋の汁の完成です。
水は加えず、ほとんどが大根おろしで、
ダシより日本酒が多めの方が良いようです。

そしてその鍋の中に、
お好みで豆腐や白菜などの野菜を入れ、
煮立ったところで大根おろしと一緒に取り出し、
ポン酢などにつけていただきます。
その合間に、ブリの刺身をしゃぶしゃぶして、
大根おろしともにポン酢につけていただくのです。
お好みでポン酢の中に細ネギをきざんで入れてもいいですね。

そして、この旬の「牡丹雪鍋」の「ブリしゃぶ」のおいしさを、
さらに倍増させる秘訣は、
この時期旬の日本酒を合わせていただくこと!
今回は、高知県唯一の山廃仕込、
「かまわぬ」(山廃仕込純米酒)のぬる燗(40℃程度)を
合わせてみました。

「山廃仕込」は、司牡丹では平成7年度に約40年ぶりに復活させた、
伝統的な酒造技法で、現在もこの酒が高知県唯一の「山廃仕込」です。
乳酸の添加などの人工的な操作を何も加えず、自然のまま、
何も「構わぬ」ままの酒であるという意味から、
日本の伝統文様である「かまわぬ」を酒名としました。
使用原料米の全量が、
高品質の野菜や果物を育てる自然な農法として有名な、
「永田農法」により栽培された、高知県産の「山田錦」でもあり、
「かまわぬ」は、土佐の高知の風土を体現したような、
ナチュラルな土佐の「風土酒」であると言えるでしょう。
幅のあるコクと旨み、
最上級のヨーグルトを想わせる上品な酸味を持ちながら、
土佐の淡麗辛口の特徴である後口のキレも併せ持っています。
特にぬる燗にすると、さらに旨みが引き立ち、
その上品な酸味が膨らみに変わり、
煮物や鍋物などに、バッチリの好相性を示すのです。

さあ、いよいよ「牡丹雪鍋」の「ブリしゃぶ」と
「かまわぬ」のぬる燗を合わせていただいてみましょう!
まずは、薄めにさばいた沖の島の寒ブリの刺身を、
鍋の中でしゃぶしゃぶすると、
サァ~ッとブリの色が変わっていきます。
まだほのかにピンク色が残っているうちに、
大根おろしとともに取り出し、
一緒にポン酢につけて、パクリ・・・。
あああぁぁぁ・・・ト・ロ・ケ・ル!
これは、ブリの脂の質の良さがハッキリと分かるおいしさです。
ブリ自体の旨みも「しゃぶしゃぶ」効果によりハッキリと増大し、
そこに日本酒とダシの旨みを吸った大根おろしの風味が加わり、
さらにポン酢の酸味と辛味も加わり、
それらがブリの旨みを全力でサポートするかのように、
グッと引き立ててくれます。
そしてブリの身がホロホロと崩れ、
口中いっぱいにそれらの複合的なおいしさを膨らませ、
心地好くたなびいていきます。

そこに「かまわぬ」のベストなぬる燗を、キュッと・・・。
あああぁぁぁ・・・タ・マ・ラ・ン!
この酒の幅のあるコクと旨みがさらにプラスされ、
口中はもはや旨みのフルオーケストラ状態!
そして後口はサラリとキレて、
まるで雪のように潔く消えていく・・・。
ああ、また食べたい!そして、また飲みたい!
これぞまさに、冬の口福の極み!
冬の鍋料理と燗酒のおいしさの真髄は、
この口福感、すなわち幸福感にあるのだと、
あらためて実感しました。

春夏秋冬、山川海、四季折々のおいしい旬の食材に恵まれた日本。
それら旬の食材を、より一層おいしくしていただきましょう。
そしてそのために、日本酒を上手に活用しましょう。
そんな食生活こそが、あなたの人生を健康で楽しくし、
10倍豊かなものに変えてくれることでしょう。


■ 「山廃純米かまわぬ」は、コチラをクリック!
  http://www.tsukasabotan.co.jp/tukasa/teibanGoods/Junmai.htm

■ メルマガ「日本の旬を10倍楽しむ秘訣!」  司牡丹酒造(株)発行       

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