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メルマガ
「日本の旬を10倍楽しむ秘訣!」
2014年2月 : 第88回目




皆さん、こんにちは。
おいしいものが大好きな、土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の竹村です。
あなたは【おいしいものをさらにおいしくして食べたい!】
と思いませんか?
このメルマガは、日本の旬の本当においしいものをご紹介し、
さらに一層おいしくして楽しむ秘訣も併せて、
月1回程度のペースでお届けいたしております。


さて、雪が雨に変わる時期という「雨水」も過ぎましたが、
今年は全国的に積雪量が多く、
まだまだ雪が残っている地域も少なくないようです。
それでもそんな寒さの中で、
ちらほらと春の気配が感じられるようになってきました。
ひな祭りも、間もなくです。


そこで今回は、いち早く早春を感じさせてくれるような、
そんな食材と料理をご紹介させていただきます。
まずその食材とは、・・・
春菊です。
春菊といえば、鍋物に欠かせない野菜ではありますが、
その存在は単なる付け合わせのようで、目立たない地味な存在です。
しかし調べてみると、実はスゴイ効能を持つ、
大変優れた健康野菜だったのです!


ちなみに
春菊という名前は、
春に花を咲かせるキク科の植物であることから、命名されたようです。
原産地は地中海沿岸で、ヨーロッパでは観賞用として栽培されており、
食用として利用するのは、
中国や東南アジアや日本などの東アジアにおいてのみなのだそうです。
日本には、500年ほど前に、中国を経て渡来したと言われています。
旬の時期は11月から3月頃までの冬場で、
この時期の春菊は茎や葉が柔らかいため、
鍋物には欠かせないのです。


では、そんな
春菊が、いかに優れた健康野菜であるか、
以下にご紹介しておきましょう。
まず
春菊の独特の香りは、α-ピネン、ベンズアルデヒド、カンフェン、
β-ピネン、β-ミルセン、β-クエニルエチルアルコールなど、
13種類もの成分が主体となっているのだとか。
そしてこの香りが、自律神経に作用し、胃腸を丈夫にしたり、
咳を鎮めたり、タンを切る働きがあるのだそうです。


さらに栄養成分としては、
ホウレン草より多くのカルシウムを含んでいたり、
β-カロテンやビタミンCも豊富で、
肌荒れやガン予防にも効果があるのだとか。
さらにさらに、血液凝固に関わるビタミンKも豊富で、
体の塩分調整に役立つカリウムも豊富ですから、
高血圧にも有効なのだそうです。


しかも、緑色野菜の緑色はクロロフィルという色素成分で、
他の緑色野菜のクロロフィルは加熱によって分解されやすいのですが、
春菊のクロロフィルは、かなり熱に強いのが特徴なのだとか。
ですから鍋物に春菊というのは、利に叶っているという訳です。


地味な存在の
春菊ですが、これほどの栄養価があるとは、
意外だと思われる方が少なくないのではないでしょうか。
これから鍋料理をいただくときには、
もっと
春菊に感謝しながらいただかなくてはいけませんね。


また
春菊には、いくつかの品種があります。
まず「大葉種」は、葉の切れ込みが少なく肉厚で、
香りは控えめで味にもクセが少なく柔らかいタイプで、
四国や九州に多いようです。
次に「中葉種」は、葉の切れ込みはやや深く、香りは強めのタイプで、
株の形で「株立ち型」と「株張り型」に分けられます。
株立ち型」は、茎が立ち上がって分枝しており、
伸びた茎葉を順次摘み取って出荷する品種で、
関東に多いようです。
一方の「株張り型」は、茎があまり伸びないので、
株ごと抜き取って出荷するという品種で、
関西に多いよう。
ちなみにもうひとつの「小葉種」というタイプは、
葉の切れ込みが深く香りもかなり強いタイプのようですが、
収量が少ないため、あまり栽培されていないようです。
今回私が使わせていただいた春菊は、
地元高知の
ファーム・ベジコ(http://vegeco.jp/)長崎さんが栽培された、
大葉種」の
春菊でした。


さて、先日ちょっとした集いがあり、
高知の名店中の名店、
居酒屋「左」(http://tabelog.com/kochi/A3901/A390101/39003294/)にて、
何人かで飲む機会がありました。
その前日に、ファーム・ベジコの長崎さんが、
いろんな種類の高知野菜を大量に持ち込みし、
「左」店主の宇賀さんに「これで何かおいしい料理を作って!」と、
頼んでいたのです。
宇賀さんが用意してくださった高知野菜の料理は、
それはもう、どれもこれも絶品でしたが、
私にとって一番インパクトのあった料理は、
当日に長崎さんに持ってきていただいた、
春菊を使った料理だったのです!


当日いきなり宇賀さんに、「この
春菊で何か作ってください」と、
お願いしたのですが、
春菊をメインにした料理など、あまりないでしょうから、
その時「
春菊の白和えとかは、どうでしょう?」と、
宇賀さんに訊ねてみました。
すると、宇賀さんは生のままでその
春菊をムシャムシャと食べられ、
「これは生でもイケるほど柔らかくおいしいので、
白和えではもったいない!」と語られ、
「潮汁がけがいいでしょう!」と即断されたのでした。


出された料理は、いたってシンプル!
昆布出汁と塩だけで味付けした潮汁を作り、
生の
春菊の上に柚子皮をチョコッと乗せた上から、
そのアツアツの潮汁をサッとかけて、
直ぐにいただくという料理だったのです。
こんな簡単でシンプルすぎる料理が、果たしておいしいのかと、
実は半信半疑で一口いただいたのですが、
そのあまりのおいしさに、軽い衝撃を受けたほどでした!
一緒に食された皆さんも、
「何これ~!おいしい~!幸せ~!」と、大感激されていました。
アツアツの潮汁がかかった
春菊からは、
春菊独特の香りと柚子皮の爽やかな香りがフンワリと立ち上がり、
まさに
春菊そのもののナチュラルなおいしさを存分に味わえたのです。


さて、そんな旬の
春菊料理のおいしさを、さらに引き出すには・・・
もちろん、旬の日本酒を合わせていただくこと!
今回は、このとき発売されたばかりの新酒、
春限定の「
船中八策・薄にごり生酒」(超辛口・薄にごり純米生酒)を
持ち込みさせていただきました。
ちなみにこの酒は、司牡丹の人気No.1商品
船中八策」の季節商品の中でも、
最も販売期間が短く(2月中旬~4月上旬)、
発売本数もわずか1500本(720mlのみ)という春期限定商品です。


アツアツの「
春菊の潮汁がけ」をいただいた後に、
キーンと冷えたこの酒をキュッとやれば、
そのフルーティな香りが
春菊独特の香りの残り香を、
一層華やかに際立たせ、
その透き通るような酸味が
柚子皮の爽やかな酸味にさらにワンランク上の上質感を与え、
薄にごり生酒ならではの芳醇な旨みが、
潮汁の旨みにさらに膨らみを加え、
フィニッシュはこの上ないほど心地良くキレていく・・・。
まるで早春の恵みを丸ごと堪能するような絶妙の組み合わせは、
天にも昇るようなおいしさとは、まさにこのことだと言えるほどでした!
これほどナチュラルでシンプルな料理に、
これほどのパワーが秘められているとは、
まさに驚嘆に値するでしょう!
宇賀さん、長崎さん、本当にありがとうございました!


春夏秋冬、山川海、四季折々のおいしい旬の食材に恵まれた日本。
それら旬の食材を、より一層おいしくしていただきましょう。
そしてそのために、日本酒を上手に活用しましょう。
そんな食生活こそが、あなたの人生を健康で楽しくし、
10倍豊かなものに変えてくれることでしょう。


■ メルマガ「日本の旬を10倍楽しむ秘訣!」  司牡丹酒造(株)発行
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