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メルマガ
「日本の旬を10倍楽しむ秘訣!」
2012年11月 : 第73回目




皆さん、こんにちは。
おいしいものが大好きな、土佐の高知の日本酒蔵元「司牡丹」の竹村です。
あなたは【おいしいものをさらにおいしくして食べたい!】
と思いませんか?
このメルマガは、日本の旬の本当においしいものをご紹介し、
さらに一層おいしくして楽しむ秘訣も併せて、
月1回程度のペースでお届けいたしております。


暦の小雪も過ぎ、いよいよ朝晩の冷え込みが厳しくなってきました。
皆さん風邪などひかれてらっしゃらないでしょうか?
私は、実は寒いのは苦手ですが、
おいしい酒造りには寒さも大切ですから、
じっと耐えながら「もっと寒くなれ!」と祈っている毎日です。


さて、そんなふうに寒くなってくると、
ヨーロッパなどではジビエ(野生の鳥獣肉)の季節になるわけですが、
今回はニッポンのジビエ、鹿肉をご紹介いたしましょう。


鹿肉は、現代の日本では馴染みが薄い存在ですが、
ヨーロッパなどではよく知られた高級食材です。
たとえば、ノーベル賞受賞の晩餐会では、
伝統的に鹿肉が必ず出るのだとか。
スウェーデンの郷土料理のひとつなのだそうです。
ノーベル賞受賞者は、皆さん(晩餐会出席者のみですが。)
鹿肉を食べているというのも、面白い話なのではないでしょうか。
また実は、日本でも江戸時代に肉食が原則禁止になる以前は、
鹿肉は一般によく食べられていたのだそうです。
古来日本では食肉のことを「しし」といいますが、
鹿のことも「しし」と呼んでいましたから、
実は昔は肉といえば鹿肉のことだったという説もあるくらいです。
そういえば、馬肉を「さくら」、猪肉を「ぼたん」と呼ぶように、
昔から鹿肉は「もみじ」と呼ばれていますよね。


さて鹿肉の栄養価ですが、
なんと肉類の中で特にヘルシーかつ栄養価が高いんだとか!
一般的な牛肉や豚肉に比べ、カロリーは半分以下、
脂肪分は約10分の1から30分の1程度で、タンパク質は約1.2倍あり、
しかも食物アレルギーになりにくい消化のよいタンパク質で、
鉄分にいたっては和牛の1.5倍、豚肉の10倍で、
あの牡蠣と同じくらいも含まれているのだそう!


さらに鹿肉は多価不飽和脂肪酸、つまりリノール酸、リノレン酸、
ドコサヘキサエン酸(DHA)なども多く含んでいるのだそうです。
DHAといえば、中性脂肪を減少させる働きがあり
ダイエットに有効な成分と言われ、主に青魚に含まれていて、
通常は肉類にはほとんど含まれていない成分ですが、
なんと鹿肉には含まれているんですね!


さらにさらに!
脂質代謝に関与するといわれているビタミンB2も多く含まれ、
抗ガン作用や肥満防止に効果がある共役ジエン型リノール酸も
豊富に含まれているのだとか。
つまり、これらをまとめると鹿肉は、低カロリー、低脂肪、
高タンパク、高鉄分で、大変栄養価が高く、
かつヘルシーなダイエット食材である、
ということになるわけです。
これは、かなりスゴイことなのではないでしょうか。


そして気になる味わいの方ですが、鹿肉は当然野生動物の肉ですから、
独特の臭みがあるのではと心配される方も少なくないでしょう。
実は鹿肉は、脂質が少ないため他の獣肉と比べて獣臭さが少なく、
アッサリしているのにおいしいのが特徴なのだそうです。
もっとも野生の獣肉ですから少しは臭みはあるようですので、
ヨーグルトに漬けこんだり、味噌漬けにしたりすれば、
臭みをほぼ完全に無くすことができるのだそうです。


また近年では、高知県も含め日本の各地で鹿が増え過ぎ、
山が禿げ山になってしまうほど自然が破壊されたり、
農作物などへの被害も深刻になっています。
つまり、鹿肉を食べるという行為が、
自然破壊の防止や農作物を守ることにもつながるということなのです。
是非一般の肉屋などでも、普通に鹿肉を売っていただきたいものです。


さて今回は、そんな鹿肉の中でも、
獣肉の臭みをまったく感じさせない
「土佐鹿の味噌漬け」を選んでみました。
「土佐の香美市のバザール」(http://www.kamiichiba.net/)
にて購入可能です。
ちなみに味噌漬けでなく、
土佐鹿の生肉(冷凍になるようですが)が欲しい方は、
一般社団法人香美市観光協会
(高知県香美市土佐山田町旭町1-1-19
TEL:0887-53-2123 FAX:0887-52-9123)にお問い合わせください。
1キロあたり、ロース(セミ)で3500円、モモ肉で2700円、
ミンチで2000円だそうです。(配送はすべて冷凍配送とのこと。)


では早速、「土佐鹿の味噌漬け」をいただきましょう!
原材料表示は、高知県産の鹿肉と、
奥物部の源流水で仕込んだ無添加味噌、
香美市の蔵元「文佳人」の純米吟醸の酒粕、
砂糖、みりん、日本酒、食塩、生姜。
調理法は、「まず味噌を取り除き、
オーブントースター等で数分間焼いてお召し上がりください。」とのこと。
では、味噌をサッサと取り除き、オーブンで焼きましょう。
だんだん肉の焼ける芳ばしい匂いがしてきました!
中までしっかり火が通ったら、皿に盛り付けもう完成です!


そして、このニッポンのジビエ、
「土佐鹿の味噌漬け」のおいしさを、さらに倍増させるには・・・
そうです!冬が旬の日本酒を合わせていただくことです。
肉料理に負けないボディのあるリッチな旨みと豊かな酸味と、
フレッシュな新酒の香りを持つ、
「司牡丹・生鮮酒〈冬〉あらばしり」(本醸造生原酒)を、
今回は合わせてみましょう。


ちなみに「あらばしり」とは、
酒搾りの際に一番最初にほとばしり出る酒のこと。
その荒々しいほどピチピチに鮮度抜群の
フレッシュな搾りたて新酒の風味は、
昔からツウの間では酒造り期間の冬場しか味わえない貴重な酒として、
大変珍重されてきました。
その、本来は仕込み期間中の酒蔵を訪ねない限り
口にすることが不可能といわれる幻の味わいを、
そのまま、生のまま、原酒のまま、大切に瓶詰めしたものが、
この「司牡丹・生鮮酒〈冬〉あらばしり」(本醸造生原酒)なのです!


では早速、焼き上がった「土佐鹿の味噌漬け」と、
涼冷え(15℃程度)に冷やした「司牡丹あらばしり」を合わせて、
堪能いたしましょう!
まずは「鹿肉」を一口。
・・・ほのかな生姜の風味がアクセントになって、いい感じです。
しかも味噌と酒粕の旨みが、
鹿肉の旨みと見事なバランスで均衡しています。
肉自体はアッサリしていますが、肉らしい赤身肉の旨みがシッカリあり、
以前にご紹介した「土佐あかうし」(メルマガ〈第71回〉にてご紹介。)
に似たタイプのヘルシーなおいしさです。
そこに味噌と酒粕という
発酵系のものが焼けた旨みが加わり、もうこれはタマりません!
ジビエの本場ヨーロッパでさえ、
これほど発酵系の旨みが重層的に加わった独特の鹿肉の味わいは、
まず口にすることは不可能でしょう。
これこそまさに、ニッポンならではのジビエ料理です!


と、いうことはつまり、味噌や酒粕と同じ麹を使った発酵系の日本酒が、
この料理とは最高に相性がいいということになるわけです。
しかし、淡麗系の普通の日本酒では、
さすがにこの料理のタップリの旨みに太刀打ちできず負けてしまって、
水みたいに感じてしまうはずです。
ところがこの「あらばしり」なら、
荒々しいほどピチピチフレッシュで、
ボリューム感のあるリッチな旨みと豊かな酸味がありますので、
この料理の強力な旨みに負けないのです。


では、早速「あらばしり」をキュッと・・・。
これは料理に負けないどころか、
見事にこの料理の味わいに伴走していき、
さらに旨みの風味を引き立て、膨らませ、たなびかせ、
全身に沁みわたらせ・・・、酒自身をマイルドに感じさせながら、
最後は爽やかに流してくれます。
この酒なしでこの料理だけを食べたら、
一切れで満足してしまい、もう食べたくなくなってしまいかねません。
ところが、この酒が最後の後口を爽やかに流してくれますから、
また一切れ食べたくなる、食べたらまた飲みたくなる・・・
交互にやれば止まらなくなってしまいそうなほど、
おいしく感じさせてくれます。
冬の寒ささえ、吹き飛ばしてくれそうな、
幸せ感あふれる絶妙なおいしさの組み合わせでした!


春夏秋冬、山川海、四季折々のおいしい旬の食材に恵まれた日本。
それら旬の食材を、より一層おいしくしていただきましょう。
そしてそのために、日本酒を上手に活用しましょう。
そんな食生活こそが、あなたの人生を健康で楽しくし、
10倍豊かなものに変えてくれることでしょう。


■ 「司牡丹・生鮮酒〈冬〉あらばしり」(本醸造生原酒)は、コチラをクリック!
 http://www.tsukasabotan.co.jp/tukasa/maborosi/arabashiri/arabasiri/arabashiri.htm

■ 「山廃純米かまわぬ」は、コチラをクリック!
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